2015年12月5日土曜日

粟島

 去る9月15日から17日まで粟島にて演奏活動を行ってきました。
 今回の演奏は敬和学園大学、共生社会学科のチョウ教授に声をかけていただいたおかげで、実現いたしました。チョウ教授はオオヤのゼミの先生で、入学後からずっとJAZZ  QUESTのことを気にかけてくださっていました。そんな中、先生は夏休みに粟島にて行われるご自分のゼミの活動に私たちを招いてくださったのです。
 JAZZ QUESTは全員新潟県出身者ですが、全員が今回初の粟島訪問でした。岩船港を出発し、天気が良かったので多くの時間を甲板で過ごし、1時間半ほどで粟島に到着しました。

 
 到着後、カフェそそどで1時間ほどのコンサートをさせていただきました。村の人々と協力して作られた店内は、とても温かみがあり、素敵な空間でした。コンサートには村の人々に加え、野鳥や甲虫の研究をしに来ている本州の方々なども多く、会場に座りきれないほどの皆さんにお越しいただきました。粟島には高齢者の方々が多い、ということで坂本九さんの‘明日があるさ’や美空ひばりさんの‘川の流れのように’などのジャズアレンジ曲に加え、DUKE ELLINGTONの‘It don't mean a thing’や‘Mood indigo’など計9曲を演奏させていただきました。演奏後はそそどのマスターからメニューのドリンクをごちそうになりました!とっても美味しかったです!ありがとうございました!
 
 
 
 
 その後はチョウゼミに加わり、浜辺でバーベキューをしました。私たちがバーベキューをすると聞きつけた村の方からアジを30匹もいただくなど、村の人々の優しさを感じる出来事もありました。そのアジは串刺しにしてそのまま焼いて美味しくいただきました。夕食の後は、みんなでブルーシートの上に寝転がり、星空を眺めました。10年ほど粟島に通うチョウ先生が、こんなに綺麗な星空は、初めてだとおっしゃるほどに、星が空一面に広がっていて、皆の心を打ちました。
 
 

 
 
  2日目は、今回の粟島訪問の1番の目的でもある敬老会が行われました。村人361人のうち、75歳以上の方々が90人ほど敬老会の会場である、村役場に集まりました。そこで私たちは‘Take the A train’と‘風になりたい’と‘明日があるさ’を演奏させていただきました。ゼミの皆さんには前で踊っていただきました。私たちの演奏の後には島っ子たちがソーランを披露し、会場を湧かせました。また、敬老会の片づけなどを手伝わせていただいた後、粟島の産業と題して、粟島の歴史や産業や高齢化の状況など、村役所の方々に丁寧に教えていただきました。このワークショップの後、役所の方とチョウ先生と、今後の敬和学園大学と粟島の繋がりについてや、敬和の学生主体でイベントを開催してみたいなど、たくさんの夢を膨らませました。これを夢に終わらせず、現実にしてゆきたいと思います。
 
 
 
  3日目には、村の小中学校に行き、音楽の授業にゲストとして参加させていただきました。午前の小学生の授業では、音楽教材の「お菓子の好きな魔法使い」や「パフ」を一緒に演奏、合唱しました。私たちも小学生の時に歌っていた曲だったのでとても懐かしく感じました。授業後に、こっそり近づいてきて「それわたしも吹けるかな?」ともじもじしながら来た子がいたので、楽器を吹かせてあげたら音が出て、とても嬉しそうにしていて、私たちまで幸せな気持ちになりました。変わって午後の中学生の授業では、JAZZ音楽や楽器についての説明と演奏を3曲ほどしました。演奏を始めるや否や、生徒たちは隣の音楽準備室からタンバリンやカスタネットをもってきて、私たちの演奏に合わせてそれらの楽器を奏で始め、踊りだす子もいました。私たちは驚きを隠せませんでした。演奏に合わせてここまで自由に楽しそうに過ごしてくれたのは、アメリカの学生たちが大学に来たFarewell Partyの時だけだったからです。日本人は周りの視線を気にして、行動をする人が多いですが、粟島の子供たちは違いました。きっと自然豊かな中でいい意味で野性的に、自由にのびのびと過ごしてきたからなのかな、と感じました。これからもその素晴らしさを失わないでほしいと思いました。
 
  
 粟島での3日間は、ただ演奏活動をした、ではなく、優しくあたたかな村の皆さんや感受性豊かな子供たちに出会い、また美味しい料理や素晴らしい自然に触れたことで、間違いなく私たちは粟島が大好きになりました。来年も再来年も粟島を訪れたいと思います!
 
 

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